AIMとは東京大学の宮崎徹教授が1999年に発表した血中タンパクの一種です。
AIMは通常IgMという抗体と結合していて不活性状態になっています。体内に細胞の死骸や壊れたタンパク質、死んだ細胞から放出される炎症をおこす分子などはそのまま放置されると様々な病気の原因になります。こういったゴミがたまってくると、AIMはIgMから離れてゴミと結合し、ゴミに結合したAIMが目印になりものを食べる細胞(貪食細胞)が掃除をします。
生まれつきAIMが少なかったり、AIMが働かなかったり、ゴミが多くAIMで処理できないと、ゴミが蓄積し、病気が発症し悪化していきます。
猫は腎臓にゴミが溜まってもAIMはIgMから離れず掃除ができないため、腎臓にゴミが持続的に蓄積し、慢性的に炎症が生じ腎臓病の原因になります。
つまりAIMが腎臓病の発生を抑えたり、進行を遅らせたりできるのではないかということです。
AIM製剤は研究が進められており、近い将来猫の腎臓病の新しい治療法になり、猫の寿命が大きく伸びるかもしれません。
現在AIMと記載されて販売されているフードやおやつはAIMそのものは入ってはいません。AIMを活性化するアミノ酸が配合されているのです。
どの程度の効果があるかはっきりしておらず、腎臓病用の療法食や薬の代わりになるものではありません。
ですので、これから腎臓が気になる中高齢の猫ちゃんにあげたり、腎臓病の治療にプラスしておやつとして与えるという使い方が良いかと思います。

L-シスチンちゅーるタイプ(動物病院専売品)
L-シスチンがAIMを活性化するそうです。ちゅーるやフードなどに混ぜて与えます。