高齢の猫ちゃんは慢性腎臓病になることが多いです。
そして病気が進行すると、貧血になる子がたくさんいます。
これは腎臓からエリスロポエチンという赤血球の産生を促進する造血因子が分泌されるのですが、慢性腎臓病ではエリスロポエチンの産生量が低下するからなのです。
これまでも腎性貧血に対して、人用のエリスロポエチンや持続型製剤のダルボポエチンといった製剤が使用されていましたが、先日、世界初のネコ・エリスロポエチン製剤「エポベット」が日本全薬工業株式会社より発売されました。
近年よく使用していたダルボポエチンアルファは週に1回注射することが多かったのですが、エポベットは2週に1回の注射でよいのと、抗体産生により薬が効きにくくなることが少なくなっています。